2022-12-19 睡眠不足

想像以上に短い子育て期間中の睡眠時間

子育て中はまとまった睡眠を取るのは大変ですよね。
寝不足で家事や育児が思ったように進まず、イライラがたまってしまう悪循環。そのような経験のあるママは多いのでは?
株式会社ワコールとベビカム株式会社が妊娠・出産・育児の情報サイト「ベビカム」において子育て中のストレスと睡眠に関する調査を行ったところ、5時間未満が半数であることがわかりました。
参考:ママのストレスの原因は睡眠不足? 子育て中にストレスを感じることがあるママは90%以上!(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000520.000009664.html)
今回は睡眠の重要性と短い睡眠時間で疲れをとるコツについてご紹介します。

睡眠時間で引き起こす問題

睡眠は絶対に必要不なものです。睡眠不足だと日中ボーっとしてしまい、冷静でしっかりした判断ができなくなってしまいます。
長期的には肥満やメンタルヘルスへの影響が大きく、その他の病気を引き起こす原因にもなります。
特に産後は女性ホルモンが急激に変化するので、自律神経は乱れやすく、睡眠不足が重なることで自律神経失調症になることも。
睡眠不足のデメリットをあげるとキリがありません。
そのようにいっても子育て中はどうしても、十分に睡眠をとることは難しいでしょう。

睡眠不足解消するためには

子育て中、特に生まれたばかりの赤ちゃんというのは、生活スタイルがしっかりしていませんよね。
そのため、昼間だけではなく夜中に何度も起きて赤ちゃんにミルクを上げたり、おむつを替える必要があるのでどうしても睡眠不足になってしまいます。
まとまった睡眠をとることができなくなってしまうのは悩みの一つ。そこで、睡眠不足を解消するための方法について紹介します。

分割睡眠

多くのママは赤ちゃんが寝ているうちにたまった家事を終わらせたいところですが、子どもと一緒にお昼寝してしまいましょう。
新生児の場合、午前・午後に何度かお昼寝をしてくれると思います。
その中で特に長くお昼寝をしてくれる時間に合わせて睡眠をとるようにしましょう。
赤ちゃんによって違いますが、大体2時間ほどでしょう。短いと感じるかもしれませんが、実は人の睡眠は眠りについて初めの1時間半が睡眠の質をあげられる時間なのです。
少なくても眠りについて1時間半しっかり眠ることを意識しましょう。ただし、夕方以降に寝てしまうと夜に眠れなくなるので注意してください。

補充睡眠

しっかり寝られない日があったとしても、翌日に少し長めに睡眠をとるなど、他の日で調整できるといいでしょう。これを補充睡眠といいます。
補充睡眠は寝不足を解消するために少し多めに眠って疲労を回復することは有効です。とはいえ、普段より遅く起きるのは体内リズムが崩れてしまうのでおすすめできません。
できれば就寝時間を早めて、起床時間を極力ずらさないように気をつけましょう。

睡眠不足の改善が期待できる食べ物

睡眠不足によって栄養が足りていないことがあります。食事の面からもアプローチしていきましょう。

鉄分を補う

鉄分は女性や子どもに不足しがちな栄養素です。
鉄分は血液中のヘモグロビンという色素タンパク質の中に含まれ、肺から取り入れた酸素を全身に送る働きをしています。
鉄分が不足すると脳への酸素供給量が減り、新陳代謝が下がることで、「寝ても眠い」「疲れが取りにくい」などといった悩みを抱えてしまいます。
鉄分補給にはレバーやプルーンが一般的ですが、食品で摂取することが難しければサプリメントや栄養補助食品も検討してみてください。
頭をすっきりさせるためにコーヒーを飲んでいませんか。しかし、コーヒーに含まれたカフェインには鉄分の吸収を阻害する作用があるのです。
カフェインを摂りすぎると鉄不足になってしまうので、コーヒーや紅茶、緑茶の飲み過ぎには注意しましょう。

糖質はほどほどに

糖質は睡眠に密接にかかわっている栄養素です。実は糖質を多く摂りすぎると交感神経が興奮しやすい状態を作り出してしまうため、なかなか寝つけなかったり、睡眠が浅いといった原因になります。
睡眠の質をアップさせるためには、少なくても寝る2時間前には食事を終わらせるようにしましょう。
糖質を分解するのに時間がかかり内臓に負担をかけてしまうからです。ご飯のおかわりは避け、おかずを増やすことを意識してみてください。
もしも、お腹が空いて眠れないときは、睡眠の質を高めるトリプトファンを含む、ホットミルクがおすすめです。

子どもの睡眠を整えることで親の睡眠時間も増やせる

子どもがきちんと寝るようになれば、両親もまとまった睡眠時間を確保することが可能です。睡眠時間を確保することでメンタルに余裕が生まれるので、小さなことにも腹を立てることが減るはずです。
子どもの寝かしつけが上手くいけば、育児ストレスは相当軽減されますから、メンタルヘルスへの影響も大きくなります。
睡眠不足でイライラしながらの子育ては、悪循環に陥りやすいものです。

寝られない日はいつまで続く?

寝られない日が続くといつ寝られるのだろうと途方に暮れるかもしれませんが、ピークは生後1ヶ月です。
生後3ヶ月になると夜まとめて寝る時間が増え、徐々に落ち着いていきます。個人差はありますが、夜間授乳が終わると朝まで寝られる傾向にあります。

赤ちゃんをスムーズに寝かしつけるには

寝かしつけの方法は月齢や年齢のほか、子ども一人ひとりによって違います。
そこでオードソックスな寝かしつけのコツについて紹介しますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

部屋の温度や湿度を整える

赤ちゃんが眠りやすい室内を作ることから始めましょう。子どもが眠りやすい室内の温度は乳幼児の場合「室温が20~25度、湿度は50~60%程度」とされています。
大人にとっては少し肌寒いかもしれません。しかし、子どもは体温が高いため、このくらいの温度設定が適切だとされています。

無音・暗闇を避ける

子どもは無音・暗闇が苦手です。早く寝てほしいからと部屋を真っ暗にして静かにすると、不安を感じ眠れなくなってしまいます。
常夜灯やフットライトなど小さな明かりを取り入れたり、スマホを活用して小さな音を流してあげたりするといいでしょう。
ただし、音声が入っているのは避けて、リラックスできる環境音楽がおすすめです。また、乳児の場合、ホワイトノイズと呼ばれるママのお腹にいた時に似た音を聞かせると心地よく眠ってくれる場合もあります。

泣いてもすぐに抱っこしない

赤ちゃんが泣いてしまうとすぐに抱っこしていませんか。赤ちゃんが泣いている原因が不快であるとは限りません。寂しくて泣いている場合もあれば、夢を見て泣いているかも。
泣いたからといってすぐに抱っこしてしまうと、その刺激で覚醒してしまい、寝かしつけが大変になってしまいます。
おむつが濡れている、お腹が空いた、顔を真っ赤にして激しく泣いているといった場合でなければ、まずはどうして泣いているのか観察してみましょう。

幼児期の寝かしつけ

1歳ごろになると起きている時間が長くなり、夜まとまった時間に眠るようになります。そして、お昼寝をするというサイクルになっていきます。
幼児期になると体内リズムがつき、日中しっかり体を動かせる、授乳や排泄の頻度が減り、食事もとれるようになるため、まとまって眠ることができるのです。
だからといって、油断は禁物。抱っこで寝た後ベッドに降ろす、子供が寝ている部屋に出入りするなどすると起きてしまったという経験はありませんか。
睡眠中、深い眠りと浅い眠りを繰り返しながら、波形のようなリズムを作るのですが、子どもは深い睡眠と浅い睡眠の波が浅く、ちょっとした振動や物音で起きてしまいます。
浅い睡眠の間に刺激があると目を覚ましやすくなるので、そのタイミングを避けるようにしましょう。2歳頃の睡眠サイクルはおおよそ75分程度と大人の90分に比べて短めです。
眠りについてから20~30分ごろが最も深い眠りに入るので、そのタイミングで離れると起きてしまうリスクが一番低くなります。
個人差もあるので、寝返りなどの動きのあるタイミングは避けて、深い睡眠のタイミングを見計らいましょう。

就寝前のNG習慣

睡眠を促すホルモンであるメラトニンは夜暗くなると多く分泌されます。しかし、夜に目から入る光の量が多いとメラトニンの分泌を妨げてしまいます。
明るい照明やテレビのついているにぎやかなリビングで過ごしていた子どもは、寝る時間になったからと寝室に連れてこられても、すぐに就寝できません。
就寝時間の30分前には、リビングや寝室を薄暗くし、テレビを消して静かに過ごすことが理想です。
リビングを暗くするのが難しい場合、薄暗くした部屋に移動し絵本を読み聞かせるといいでしょう。
もう一つは興奮してしまうような遊びも控えてください。走り回ったり体を動かす遊びは寝る前は控えたほうが眠るまでスムーズです。
寝る時間になったら、絵本やパズル、積み木などリラックスできる遊びが効果的です。または今日の出来事や明日の楽しみなどをお話しする時間にして密なコミュニケーションの時間にすることで安心して寝付くことができます。

周りに頼ろう

子どもには個性があるので、必ずしも同じ方法で寝てくれるとは限りません。
ママは自分のせいで眠ってくれないと、自責に駆られるかもしれませんが、決してママのせいではないのです。
月齢が上がることで長く眠れるようになるでしょう。時にはパパや祖父母に寝かしつけを代わってもらうなどして、神経質にならず、ゆっくり見守る姿勢が大切です。
とはいえ、周囲に頼る人がいなかったり、ワンオペ育児をしていたりすると限界に感じることもあるでしょう。
睡眠不足は心身を疲弊させてしまうので、限界を感じたら迷わず手助けを求める姿勢が大切です。パパや祖父母に頼れないのなら自治体のサービスを利用したり、ベビーシッターといったプロに任せることも方法の一つ。
周りに頼ることは子育てで手を抜いているわけではありません。休むことも子育てにおいて重要なことなのです。